★腰を入れるということ

 こんにちわ。昨日深夜その筋の方に「死ぬかコラ!おう!?」とマジ切れで言われた古賀です。
 マジです。怖いよ。今まで色んな人から様々な質問を受けて来たが「死ぬか?」と問われたのは初めてだ。しかも「はい」とか言おうもんなら本当に死ぬからね。死にたくねぇよ。その状況に至るまでの経緯については様々な影響を及ぼす危険性がある為コメントは控えさせて頂きます。でも不思議なもんで僕は至って冷静だった。もしこう殴られたらこうさばこう、こう蹴られたらこう避けようとか普通に考えていた。
 そんなもん、ズドン、ですよ。えぇ。
 久々に高レベルの非常事態に直面したなぁ。随分前に記した通り僕は様々なモノを売っている(もちろん法に触れるモノは無いよ)その仕事上でのトラブルだ。しかも完全にこっちに非があった。ね、やってはいけない事を、僕はやる。
 以前にもその筋の方と建築関係の方々との喧嘩を仲裁した事がある。もちろん街で発生する全ての喧嘩に突っ込める程高倉健さんでは無い。腕っ節も強くない。成り行き上僕が仲裁するより他無かったのだ。お互いが極度の興奮状態にある為その間にはなるべく冷静に入っていく。そして最も興奮している2人の体に触れた状態で話をし、落ち着いて貰う。はい。これは逆に殴られるパターンね。全然ダメ。冷静に?そんなもん中に入ってさえ行けないですよ。冷静に考えると笑っちゃう位危険じゃん。行きたくなくなるじゃん。むしろその行為が双方の感情を逆撫でし興奮を煽る結果にもなりかねない。ならどうするか。興奮するんです。彼等と同等に、イヤそれ以上に。その状態で腹をくくり間に入る。そして最も興奮状態にある相手の目を凝視する。絶対に目線は外さない。これはかなり怖い。しかし根性据えて気合い入りまくりの眼力は必ず相手に通じる。この場合もう一方の相手方はしばし放置していても問題ない。往々にしてプレッシャーを感じ始めた側はフェイク上の粋がりである場合が多い。分が悪い事を悟り、きり抜ける方法を模索し始める。このタイミングを見極めるのも仲裁する人間の役目だ。簡単では無い。そして攻撃を受けない為にさり気なく両手の動きを封じた上で対立する敵との距離を離しつつ反対方向に体の向きを転換する。顔を突き合わせた状態では収まる高ぶりも抑えられない。後は魂込めた説得。というより荒立った気持ちを他にズラしてあげる。人間時間が経つにつれ精神の高揚は収まる様に出来ている。この際最も重要なのはメンツを立てる事にある。男同士の喧嘩には絶対に退く事が出来ない特有の面目というモノが関わってくる。それはその筋の方が一般人に対する場合に於いては特に顕著に現れる。それを仲裁する人間の面目に置き換えるのだ。よく聞く「俺の顔を立ててくれ」がこれに当たる。メンツをメンツで抑えるのだ。そうすればことの外丸く収まる。場合が多い。
 まぁこういう現場に居合わせない。これが一番の対処法ではある。
 僕は弱いが真剣な喧嘩は大好きだ。負けても、悔しくて泣いても、何故か清々しい。メンツだろうが建て前だろうが正々堂々胸張って挑んで行ける男に憧れる。自分を隠し陰でコソコソ悪口を言う様なモヤシ男にだけはなりたくない。
 冗談半分ではやし立てる顔の無いお前達に言っている。
 文頭の話のつづき。真剣に話し合った結果「よっしゃこの話は今後一切無し。二度と口にはせん」という相手の言葉で何事も無く終わった。非常事態。回避完了。