★君に出会ったのは偶然じゃない。必然だ。とか言ったりする事

 こんにちわ。靴下をペアにして干すと洗濯バサミの部分だけジメジメしている古賀です。
 もっすごジメジメしている。「あんたの彼女、女子から嫌われとるよ。別れた方が良かよ」と助言に来る表面上は彼女の親友ばりにジメジメしている。「ジメジメしていますが、何か?」と吐き捨てる事であたかも自分の発言は全てを理解した上での批評であり、のっけから小馬鹿にする事で強制的に自分の正当性を殴りつけ論争を避けるような様々な掲示板の様々な顔の無い面々ばりにジメジメしている。なんて思ってますが、何か?
 4月になった。別れのシーズンが過ぎ、新しい出会いの季節がやった来た。皆さん、出会ってますか?「なかなか出会いのチャンスが無くてさー(だから手っ取り早くお前が良い男紹介すんだろ)」とか言ってますか?「あたし何か独りの方が気楽で良いんだよねぇ」の裏でおっとこ前の彼氏を想像し仮想恋愛模様と現実に気を揉んでますか?言って良い?きっとどこかで聞いたような台詞言って良い?出会いは。ある。いくらでも。
 僕は何を隠そう独り好きだ。どのくらい好きかと言うと無性に甘い物が食べたくなってケーキ屋入りし、ショートケーキを2つ程買った後に「贈り物で」と言ってやるくらいの独り好きだ。そんな僕が実践してみた。名付けて「街を歩けば出会ってばっか」大作戦。やり方は簡単。出会いを大切にしようをもっと大切にしてみるのだ。まず普段無視しがちの非通知電話に出てみる。うちの電話には頻繁に間違い電話がかかってくる。多分以前この番号を使用していた人が夜逃げしたか失踪したモノと思われる。「あ、桑原?沼ですが、至急事務所に連絡くれ。すぐな、すぐ(プライバシー保護の為音声は変えています)」なんて留守電が入っている。沼さんは怒りモードだ。この場合出会ったら最期的な感じもするので別に意欲的に出会おうとはしない。そもそも沼さんを知らないし、かけたくても事務所の番号が分からない。ただ言える事は、桑原さん。あんたエラい事になってますよ。この留守電が4件立て続けに入っていた時はさすがに気が滅入った。「沼さん、堪忍してつかーさい。金ならちゃんと返しますから」とか言いそうになったもん。これは良いのだ。このエピソードは別にどうでも良くて、「しょうちゃん?(しゅうちゃん?どっちだかハッキリ聞き取れない)しょうちゃんなのかい?」と御歳をめした方からの電話があった。この場合僕は「あ、違います」と答えるのだが、作戦決行中はひと味違う。「あ、違います。しょうちゃんってお孫さんですか?」とこうだ。出会いを大切にしている。無言で切られる。気を取り直して街へ出る。街は出会いの宝庫だ。犬を散歩させている人に会えば「この子(子ってとこがポイント)賢いですねぇ」と声をかける。出会いだ。小学生を見かければ「勉強しろよ」と微笑む。「うるせぇ」とか言ってくる。しかしまぁ最近のガキャーとかあんまり思わない事にする。これも出会いだ。警察官に「御苦労様です」と声をかける。ただ声かけただけなのに「この自転車自分のですか?」とか言われる。女性に関しては、流石にシャイガイなので気軽に声をかける事は出来ない。送る。熱視線を。こんな感じで作戦を実行。家に帰る頃には精神的ダメージも程よく蓄積され、以前にも増して独り好きになっていた僕でした。
 最終報告。出会いとは、一方通行ではままならない。